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イメージ画像:カスタマイズで実践的な学びを提供する「テクニカルライティング講座」導入事例[2](株式会社 ニッセイコムさま) カスタマイズで実践的な学びを提供する「テクニカルライティング講座」導入事例[2]株式会社 ニッセイコムさま

「先ほどの会議の議事録を作っておいて。今日中にお客さまに送るから」上司からの突然の指示に慌てた経験はありませんか? 若手社員に議事録を任せたら、時間が掛かる割に、求めていた内容になっていない、と頭を抱えていませんか?

正確さとスピードの両方が求められる議事録は、ビジネス文書の典型です。しかし、議事録の作成方法を体系的に学ぶ機会は少ないのではないでしょうか。

今回は、「テクニカルライティング講座」およびカスタマイズ講座である「テクニカルライティング講座―議事録編―」を導入いただいている、株式会社 ニッセイコム関西支社のご担当者さまに、講師を担当した花田が、講座導入・継続の決め手や印象、社内教育に対する考え方や今後期待するサービスについて伺いました。

講座導入でSEのライティング力のばらつきをなくす

Q
いつも当社の講座をご用命いただきありがとうございます。テクニカルライティング講座、議事録編など、複数の講座を導入いただいていますが、どのような背景があったのでしょうか?
A
ニッセイコムの仕事はSE業務が中心です。SEというとプログラムを作るイメージが強いと思いますが、それは仕事のごく一部分。実際は、メール、提案書、見積書、仕様書、マニュアル、議事録・・・文書の作成に携わることが多いんですよ。いかに読みやすく、要領を得ていて、相手に伝わる文書を作成できるかが大事です。
ライティングというのは、あまり学問的に学ばないですよね。各自が我流でやってきた結果、社員によって文書の分かりやすさ・書き方などにばらつきがありました。若いころから統一的に教育を受けることで、このばらつきをなくしたい。全員が分かりやすい文章を書けるようになるべく、テクニカルライティング講座を導入しました。
Q
当社の教育を導入いただいたきっかけは、ニッセイコム本社の方からのご紹介と伺っています。
A
そうです。本社の営業企画で、「この講座はいいよ」といううわさを聞きまして、私たち関西支社でも取り入れよう、ということになりました。
Q
テクニカルライティング講座を導入いただいて、どのような印象を持たれましたか?
A
さきほどの話と重複しますが、文章の書き方というのは、学問的に学ぶというよりも、人それぞれの感覚でずっとやってきてしまっているものです。でもそうではなく、ルールや分かりやすい組み立て方といった「決まり事」があるんだなと、講座を通じて初めて知りました。
我流をできるだけ排除して、分かりやすい標準的なフォーマットに近づけることで、相手に伝わる文書になると学んだよい機会でした。非常に有益だと感じました。

カスタマイズ講座「議事録編」の誕生

Q
このたび、御社向けカスタマイズ講座として「テクニカルライティング講座―議事録編―」を作成し、導入がスタートしました。議事録編作成に至った経緯をお聞かせください。
A
テクニカルライティング講座を見学させてもらって感じたことは、これは基礎で、土台の教育だということ。これからは、より現場に近い、私たちの仕事にすぐ生かせる講座も欲しいということになりました。
テーマを議事録とした理由もお話ししますね。議事録は、基本的に若手が中心になって作成するのですが、私たちの時代はレコーダーがなかったので、会議中に一心不乱にメモを取って議事録を作っていました。今はレコーダーがあるので、若手社員はレコーディングしながら会議に参加しています。彼らは自席に戻るとレコーディングを一から十まで聞き、議事録を作成している。これだとまるまる会議の時間分、聞き直すので時間がもったいないのです。もっと効率的に議事録を作れたら無駄な時間を削減できるのでは、という考えから、議事録編を検討いただくことになりました。テクニカルライティング講座を基礎として、こちらはさらに議事録に特化したプログラムにしていただいています。

講座のカリキュラム

Q
確かにレコーディングは便利ですが、すべて聞き直してしまうという弊害もありますよね・・・。先日開催した議事録編はいかがでしたか?
A
「実践でどう生かせるか」という観点で講座を見学しましたが、教育が教育だけで終わらない、より現場向けの内容になっていると思いました。まずは議事録を書く若手社員に受講してもらっていますが、だんだん受講者の年次を上げていこうと考えています。若手だけでなく、全体の意識を変えていかないと、現場のやり方は変わらないので・・・。引き続きよろしくお願いします。
Q
ありがとうございます!さらにリアルで実践的な講座になるように、いただいたご意見をもとに内容をブラッシュアップしているところです。
A
楽しみにしています。御社に継続して研修をお願いしている理由のひとつが、通り一遍の研修プログラムを繰り返すのではなく、私たちの要望に応じてカスタマイズしていただいたり、スケジュールもある程度調整していただいたりという、柔軟さです。
社外研修を検討する際に重視するのは、コストと中身。中身というのは、より実務に沿った形の教育があるかどうかなんですが、私たちの仕事の仕方に合っているかどうか考えたときに、ぴたりとはまるものがなかなかないのです。御社は、研修プログラムの作成・改修に関して、営業部門の方が私たちの説明を聴いて教育部門に伝えるのではなく、講師や教材を作る方も打ち合わせに参加して、現場の生の声を聴いてプログラムに反映してくれるので非常にいいなと思っています。
あとは、すごく事務的な話になりますが、ほかの研修会社さんよりも、見積もり、注文、実行、それぞれの工程でのやり取りがとても丁寧だと毎回感じています。口頭で伝えたことも、記録のために全部メールでも返してくれますし。ログが残るので、事務的な仕事がやりやすくて助かっています。

「教育優先」という文化が根付いている

Q
お話を伺って、社員教育に関して、組織内できちんと軸を定めていらっしゃる印象を受けました。教育に対する考え方をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?
A
当社はメーカーではないため、資産は「人」しかありません。売るのも人、作るのも人。機械ではないのです。だから、人、つまり社員が財産です。社員に、クオリティが高く、効率のよい働き方をしてもらうには、人財教育への投資を惜しんではいけないと考えています。社員が必要な教育を受けてスキルアップし、生産性を高めていいものを作る。この考え方がベースにあるため、教育に力を入れています。
Q
具体的には、どういった活動をされているのですか?
A
はい、まずニッセイコム全社の教育委員会があり、階層別研修を中心に全社の教育体系を組み立てています。さらに、現場により近いところで、今、求められる教育は何なのかを検討するために、私たち関西支社でも教育委員会を設けています。 関西支社の取り組みでいうと例えば・・・毎週木曜日は新入社員の勉強の日としています。主任クラスのSEをコーチに、当社の製品やネットワークなどの必要な知識を1年間学びます。
Q
主任クラスになると非常に忙しいと思うのですが、その方々が取り組みに協力されているなんて素晴らしいですね。何か秘訣があるのでしょうか?
A
関西の教育委員会のメンバーは各本部の本部長クラスなので、委員会での決定事項をすぐ本部内に展開できるのです。仕事は大事。でもトラブルが発生しているような事態でなければ教育を優先しなさいという考え方が、関西支社のなかで文化として根付いていると感じます。
どうしても現場は、目の前の仕事を優先します。強制とまでは言いませんが、ある程度カリキュラムやスケジュールが組まれていないと、教育は後回しにしてしまいがちです。年代ごとに受講する研修が決まっていて、それに従うと最低限の経験や知識が身につく。このようなカリキュラムにしておくことで、着実にボトムアップが図れます。
Q
「教育優先」という文化があると、研修受講のハードルが下がりますね。「先輩が受講していたから私も」というふうに、教育を受けることが当たり前という雰囲気が続いていきそうです。
A
そうです。教育を受けた結果、その社員のスキルが上がって、生産性が高まる。教育は、短期的には利益に直結しないかもしれませんが、中長期的に見たときの初期投資だと思っています。

株式会社 ニッセイコム関西支社 ご担当者さま
株式会社 ニッセイコム関西支社 ご担当者さま

マニュアル、論文、プレゼン資料―これから当社に期待すること

Q
議事録のほかにも、何か文書や資料に特化した講座が必要といったご要望はありますか?
A
分かりやすいマニュアルの作り方の講座があるとよいですね。「このボタンを押します」とか、「クリックします」とか、現状ではそういうマニュアルしか作っていないので。もう少しユーザー目線で使いやすいものが作れたらと思っています。
Q
マニュアルはまさに当社の得意としているところです。ぜひお手伝いさせてください。講座でレクチャーするだけではなく制作そのものの一部もお任せいただいて、当社で制作したマニュアルをほかのマニュアルにもご活用いただくなど、いろいろとご提案できます。
A
いいですね!マニュアルをゼロから作ることはあまりなくて、たいてい、すでにあるものをベースに作っています。元のものが良くできていれば、良いマニュアルが展開されていきますが、元が悪いと・・・。ぜひそういう観点でも協力していただきたいと思います。
ほかには・・・ニッセイコムでは、研修期間が終わる入社3年目の節目に、論文を書き幹部向けにプレゼンする取り組みがあります。その対象者向けに、論文の書き方講座があってもよいかもしれません。最近は大学で論文がないゼミもあるそうですし、専門学校の学生も論文を書いたことがないので。
Q
論文の書き方をお伝えする講座の準備もございます。議事録編と同じような考え方で、テクニカルライティング講座を論文に特化させた内容です。加えて、発表対策として、PowerPointでプレゼン資料を作成するときのストーリーの立て方や、プレゼンテーションの仕方も盛り込み、1日で構成する講座です。
最近、社内外からオンライン会議でリモート発表するときのコツを学べる講座について、質問を受けることが増えました。もしニーズがあるようでしたら、リモート発表でのコツを講座に含めることも可能です。
A
なるほど・・・。たしかにリモート発表特有のコツがありそうですね。
そのほかで今後、何とかしないといけないと思っているのは、お客さまに向けたプレゼン資料ですかね。個人の技量で成果物の質が全然違ってしまっています。これは、課長クラスの教育が必要かもしれないと感じています。
Q
プレゼン資料の作成でしたら、すでに講座のご用意もありますし、制作そのもののお手伝いもできます。よく使うテンプレートや、洗練されて見える部品をご用意しつつ、研修を織り交ぜる方法も可能です。マニュアル同様、お手伝いの仕方はいろいろとご提案できます。
A
フェアのチラシやカタログなど、大々的に世の中に出ていく重要な資料は、専門の部署が確認しています。今の課題は、個別のお客さまに向けた提案書やプレゼン資料のたぐいです。こういうものはたいてい、必要になってから実際に使用するまでの時間が取れなくて、専門の部署に事前に日程を伝えて計画的に作成を依頼する、ということができないため、現場で対応しています。
最低限これは守ろうという基本ルールは定義しているのですが、それ以上のものはなかなか。もちろん中身で勝負したいところなのですが、見た目で提案の印象が変わってきますから、すごく大事だと身に染みて感じています。
Q
第一印象はとても大事ですよね。資料の性質上、スピード感をもって対応する必要がありますね。ツールとスキルアップ、どちらも提供できるとよいのではと思いました。あとで資料をお送りしますね!
より充実した講座やサービスをみなさまにお届けできるよう、日々いろいろなことをお聞かせいただきながらブラッシュアップしてまいります。今後も引き続き、よろしくお願いいたします。本日は、ありがとうございました。
A
ありがとうございました。
*
マイクロソフト、およびPowerPointは、マイクロソフト 企業グループの商標です。

株式会社 ニッセイコム

所在地 本社
〒140-8511 東京都品川区大井 1-47-1(NTビル)
関西支社
〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島3丁目2番4号(中之島フェスティバルタワー・ウエスト)
設立 1974年2月
従業員数 902名(2021年4月1日現在)
事業内容 1. システム開発から教育・サポートまでのシステムインテグレーション
2. アプリケーションパッケージの開発・販売およびASPサービス
3. 情報機器、通信機器、ソフトウエアおよびサプライ用品の販売
4. 情報機器、通信機器およびソフトウエアのメンテナンスサービス
5. 受託計算・ハウジング・ホスティング等のアウトソーシングサービス
6. 情報システム、ネットワークシステムの設置および設備工事
URL https://www.nisseicom.co.jp/

ロゴ:株式会社 ニッセイコム